四旬節第2主日C 創世記155-1217-18 フィリピ317-41 ルカ928b-36       22-3-13 

  今こそ立ち上がりなさい。出て行く。自然と出会う。人と出会う。自然に触れる。出会う人と語り合う。自然とつながり合った時、自然の偉大さが分かります。人とつながり合った時、一緒に生きているんだなと感じ、思うのです。

 主はアブラムを外に連れ出して言われた。「天を仰いで星を数えることが出来るなら、数えてみるがよい。」そして、言われた。「あなたの子孫はこのようになる。」

アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。

 内にこもっていては自然が見えないし、人が見えない。神様が見えない。内にいる時、すべてのものはあなたの内にある。外に出なさい。わたしはあなたをウルから導き出した主である。ウルは大きな古代都市。人々の思いのうちに発展した。あなたはウルに住んだ。このウルの繁栄に人の豊かな生活を見てはいけない。あなたはウルの部分に住んだのです。ウルから外に出て見なさい。

ウルの汚いところ、見たくないところが見える。ウルから離れて、目の前に広がる世界を見なさい。

 外に出て、わたしの世界に住みなさい。わたしはあなたに土地を与える。わたしの与える土地に住みなさい。わたしの繁栄の中に住み、まことの祝福を味わうのです。

この土地に住む、この土地に生きる。何によってそれを知ることが出来ますか。

アブラムは主に言われる通り、儀式を行うのです。

日が沈み、暗闇に覆われたころ、突然、煙を吐く炉と燃える松明が二つに裂かれた動物の間を通り過ぎた。その日、主はアブラムと契約を結んだ。

アブラムの出発です。何に向かって、歩くのですか。主を信じた。自分の知識によって歩くのではない。主のみ言葉によって歩く。アブラムの道は、これから、主の思う道を歩きます。アブラムによって主の思いが現されます。

 群衆がイエスを追って来たので、イエスはこの人々を迎え、神の国について語り、病を癒された。人里離れたところだったので、群衆に食べ物を与えたいと思った。イエスは弟子たちに言われた。パンを買いに行くのではない、あなたがたが与えなさい。ここには、わたしたちのところにはパン5つと、魚が5匹しかありません。主イエスは5つのパンと2匹の魚を取り、天を仰いで、賛美をささげた。そして、パンと魚を弟子たちに渡し、人々に配らせた。弟子たちと人々はパンと魚を食べた。

 外に出た人々は、イエスに従った人々はいのちのパンを食べた。

 イエスは祈っておられた。弟子たちは共にいた。イエスは弟子たちに問う。「わたしは何者か。」

ペトロが答える。「あなたは神のメシアです。」

イエスは言われる。「これから起きる神様の出来事をすべて受け取り、すべてを心にとめなさい。『人の子は必ず大きな苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。』」そして言われる。「わたしについてきたい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」

この言葉を語り終えて、8日ほど経った。8日とは新しい出発の日です。イエスは祈るためにペトロ、ヤコブ、ヨハネを連れて、山に登られた。祈っておられるイエスの顔の様子が変り、服は真っ白に輝いた。すると、イエスはモーセとエリヤと語り合っている。イエスのエルサレムでの最後、出発を語り合っている。ペトロ、ヤコブ、ヨハネは不思議な世界にいる。眠くなってきた。ペトロが言った。「先生、わらしたちがここにいることは素晴らしい事です。ここに3つに仮の庵を建てましょう。」

ペトロはいつもイエスと共に歩いている。目の前に起きる出来事は全てイエスと共にある。

ペトロがイエスに出会った時、イエスは言われました。「あなたを人をとる漁師にしよう。」

ペトロは毎日新しい出来事を経験します。

山上で、イエスのパンを食べた。体を作るためのパンではない。心を養うパンを食べた。

 そんなこと考えたことがなかった。体を清くするパンを食べる。

イエスの姿に神様を見た。「あなたは神のメシアです。」

 イエスと一緒の生活している。イエスを見ている。イエスを感じている。

 しかし、イエス様、あなたの生活はわたしたちを超えている。

人をとる漁師になるはずが、十字架を背負って歩くのです。

 十字架にかかるイエスの道を歩むのです。

 ペトロは神様のものになる。

アブラムは主から呼びかけられた。あなたを祝福の源としよう。

ウルから出発しなさい。今までを捨てなさい。知識、経験を捨てわたしの全くの道具となりなさい。神様の出来事をすべて信じます。善い事、悪い事すべては神様の出来事。神様の出来事に入って行きます。自分を捨てたのです。自分を捨てた時、新しい自分が生まれた。
アブラムは99歳で名前を捨てます。アブラムよ、名をアブラハムにしなさいすべての民の祝福の源となりなさい。あなたとの間に永遠の契約を立てる。 

アブラハムは神様のものになる。

 祈りを超えて、聖書から出発して、外に出る。

一つ一つ与え続けて行くのです。アブラハムの姿を見続けて行きます。

ペトロの姿を見続けて行きます。倣う者となります。