• 聖母の被昇天                             22-8-15 黙示録11・19a,12・1-6,10ab Ⅰコリント5・20-277a ルカ1・39-56

     天使ガブリエルはマリアを訪問する。ガブリエルは言う。「あなたは身ごもって男の子を

    生む。」「わたしには何もできません。何も知りません。」「聖霊があなたに降り、いと高き

    方の力があなたを包む。生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。」「わたしは主のはし

    ためです。お言葉通り、この身になりますように。」

     

    母マリアはイエスを宿し、生み、自分の乳で育て、胸に抱きかかえた。父さん、母さんが

    声をかける。いつも呼びかけられている。温みの中で生きている。父さんと母さんの心と

    体がいつもイエスを包み込んでいる。特に母さんの愛がイエスを包んでいるのです。

    マリアはイエスのために働き、人のために働いた。イエスを生み、育てたマリアが主のみ

    心から離れたとは考えられないのです。

     

    イエスは十字架の上で、この世を去る時、そばに立っている母に言われました。「婦人よ、

    御覧なさい。あなたの子です。」「弟子に言われた。見なさい。あなたの母です。」

    イエスは言われました。「わたしの母マリアはあなたたちみんなのお母さんです。」教会は

    宣言します。マリアはわたしたちの母です。

     

    母さんは子を大切に育てます。どんな子であっても、自分の子です。他人には良くない子、

    暴力を振るう子。盗みを働く子。意地悪する子。言うことを聞かない子。母さんは、その

    子らを、おおらかに、静かに呼ぶのです。皆、おいで。

     

    救いとはその人の心に、みんなが大切にしているその人に呼んでもらえることではないで

    しょうか。あいつはいやだと言われているその人を、自分の欲求、喜びに打ち勝って受け

    入れることが出来る。そのおおきさを手に入れる。その平安の世界ではないでしょうか。

     

    救いとは戦いですと今日言われます。

    平安は戦いなのです。えっ? 天の国を見なさい。天に争いがある。身ごもった女が子を

    産む痛みのために苦しみに叫んでいる。また、火のような赤い大きな竜が、女が生むその

    子を食べてしまおうとしている。激しい戦いがある。救いは戦うことです。戦いに勝たな

    くては、救いの安らぎはない。天の国の安らぎ、温かさ、鷹揚さ、光、輝きはない。

    マリアの心:一人で祈ります。集まって、一緒に祈ります。目の前に貧しい人がいたら、

    手を差し伸べます。苦しむ人がいたら、やさしく声をかけ、お茶を出します。泣く人がい

    たら、隣に座ります。村人と一緒に働きます。家庭のために働きます。

     

    イエスのお母さんが世を去られた。わたしたちのお母さんが世を去られた。

    天の父、イエス様、聖霊様が喜んで迎える。天の国でわたしたちと一緒に祈りましょう。

     

    今日、聖母マリアの被昇天を祝います。

    今日、精いっぱい、心を込めてマリア様のために祈りましょう