年間第28主日C 列王記下5・14-17 Ⅱテモテ2・8-13 ルカ17・11-19 22-10-9
重い皮膚病の人たちの生活は、明かりの全くない暗闇でした。その中に生きる、生きている。神様の命が注がれて生きる。命は生きる喜びではなかったのですか。重い皮膚病と判断された時から、社会から離され、肉親、兄弟から引き離され、ひっそりと生きるのです。パンと飲み物は母さんから、兄弟から運ばれて来る。有り難い。 ある時、イエスの話を聞いた。イエスは神様の力を持っている。神様の心を語る。病をいやす力を持っている。イエスは力ある預言者だ。明日、 明後日、ここを通る。 重い皮膚病の人たちは街に出る時鈴を鳴らし、声を出して歩かなければいけないのです。その声を聞くと人々は重い皮膚病の人たちと出会わないように去って行く。
その日、イエスを見つけた。遠くからイエスに向かって叫んだ。「イエスさま、先生、どうかわたしたちを憐れんで下さい。」イエスはそばに来て言います。祭司のところに行きなさい。皆は、イエスを目の前に見た。イエスが声をかけてくださった。心をわたしたちに向けてくださった。皆がイエスの心に包まれる。重い皮膚病の人たちは祭司のもとに向かって歩く。その途中で癒された。歩く途中で体がほてってきた。ぽかぽかしてきた。体が清くなってきた。癒された。祭司のところへ行く。体が清くなった証明をもらう。
そのうちの一人がイエスのもとに戻って来た。イエスの足もとにひれ伏した。
この人はサマリアの人。「あなたのほかに戻って来たものはないのか。」イエスはその人に言う。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」
重い皮膚病の人たちは暗闇から解放された。家族のもとに帰れる。社会のなかで仕事が出来る。働くことが出来る。その喜びが心と体を満たしたのです。今、自分が喜びに出会った。苦しみから解放された。
イエスは言われているのです。あなたたちの今までの苦しみは何だったのですか。苦しみを負わされた。その苦しみを心に留めていますか。そして解放された。
苦しみを与えられたのは神様です。そして、神様によって癒された。神様と出会う。
忍耐と感謝を学びなさい。神様と出会ったのです。
体の不自由な人たちに機会が与えられている。パラリンピックが開かれている。見えない人が遊べる手で持てるゲーム機がある。小さな、しかし、大きな自由がある。
今までも苦しみは何だったのですか。それを考えることを忘れてはいけないと思います。苦しみがある。喜びがある。苦しみに出会った。でも、それを耐えた。その世界を知った。神様との深い、深い会話があったように思います。そして、癒された。その喜びを知った。
すべての出来事のうちに神様はおられる。
忍耐を忘れてはいけない、感謝を忘れてはいけないと思うのです。