待降節第4主日B 23-12-2演4
サムエル下7・1-5,8b-12,14a、16 ローマ16・25-27 ルカ1・26-38
神様はふと呟き(つぶやき)ます。地上は今も、不安と混乱に満ちている。戦争も終わらない。近代の先頭に立った今、21世紀には戦争は起こらないと思っていたが、人々はますます不安を増大している。わたしはこれまでに、預言者を何人、何十人送ったろうか。預言者はわたしの言葉を語る。人々に言うのです。わたしは語ります。しかし、この言葉はわたしの言葉ではありません。神様のみ言葉です。言葉を素直に受け取って、心に留めてください。神様から語るように教えられた言葉だから、力強く語ってしまう。あなたたちの悪いところを改めなさい。自分の欲に打ち勝ちなさい。人々は預言者に強い言葉で叱られる。神様が預言者を通して叱っているのです。 預言者の友達は離れ、仲間外れにされ、家族、親類からも嫌われる。 わたしが人々と出会ったら、それ以上の喜びはない。わたしは人と出会います。神様はこのように決められました。
わたしは人となる。神様は人々の心を眺め、見つめました。神様は少女を見つけました。心のきれいな、素直な、父さん、母さんの言いつけをよく守る、よく働く、明るい、お祈りが大好きな少女です。その子の名はマリアです。
ガリラヤの町、ナザレに住む、ヨセフとマリアは「いいなずけ」です。
神様は天使ガブリエルをマリアのところへ遣わされました。
「マリア、おめでとう。あなたは恵まれた方です。神様はあなたと共におられます。」
マリアは驚いた、えっ、と思いのうちに呆然とした。マリアは天使ガブリエルを見た。
ガブリエルの言葉を聞いた。天使は言う。「マリア、恐れることはありません。あなたは身ごもって男の子を生みます。その子にイエスと名付けなさい。その子は神様のみ心の内にある神の子です。その子イエスはダビデの王座につきます。」
「おっしゃることがよく分かりません。わたしはまだ結婚していません。社会の経験は何もありません。わたしに何が出来るのでしょうか。」
「聖霊があなたに降り、天の父の力があなたを包みます。神様の導きのうちに歩むのです。親類のエリザベトも、年を取っているけれど、神様の恵みのうちに男の子を身ごもっています。もう、六か
マリアは言います。「わたしは主のはしためです。お言葉通りこの身になりますように。
天の父は父さんとしてヨセフさんを選ばれました。正しい道をしっかりと歩む。ゆっくりと歩みます。
マリアが「いいなずけ」です。マリアはよい子です。よく働きます。素直な子です。お祈りを大切にしていると聞きました。いい人と結婚するね。楽しみに待っています。しかし、不思議なはなしを聞きました。マリアは神様によって子供が与えられたというのです。ヨセフは正しい人です。マリアは信仰深い人。しかし、マリアの信仰について行けない。マリアはマリアの信仰の道を歩めばいい。わたしはわたしの道を歩む。一緒に歩めない。マリアの事をほかの人に話せない。マリアが子を産む。父さんは誰ですかと問われて、天の父です、と言ったら、何をばかなことを言うのだ、と石打ちの刑に処される。マリアの心を信じるのか、その出来事をそのまま信じるのか。マリアを信じたい。
その悩みに、ヨセフに天使が語ります。神様の出来事です。信じなさい。マリアを信じる、神様の出来事を信じるのです。
マリアは大切にしてきた律法を越えて、子を身ごもったのです。神様のみ心のうちに本当がある。
神様の心を行うことが、律法を守ることであると知ったのです。
ヨセフは正しい人であった。律法に忠実な人であったのです。静かに、心穏やかに正しい道を歩む。律法に忠実な人です。律法によってマリアと結婚出来ない。神様は「文字による律法」を越えなさいとおっしゃる。まことの律法は神様のみ心であるとヨセフは知ったのです。
神様のいのちが人となってわたしたちと共に歩みます。
イエスの誕生は神様への道の出発です。
清い心のうちに主の誕生を祝いましょう。